購買アプリセットの使い方
購買依頼から支払まで、書類ごとの8つのアプリを上流の番号でつないで進めます。前のアプリの詳細画面で「次の書類を作る」を押すと、上流の番号が入った次の書類の作成画面が開きます。購買依頼・購買稟議・購買契約は承認の流れ (未申請 → 承認待ち → 決裁待ち → 承認済) を通ります。書類自身の番号は手で入力します。
流れと各アプリの役割
購買アプリセットは、書類ごとに1つ、あわせて8つのアプリでできています。上から順に、前のアプリの番号を次のアプリに引き継いで進めます。
| 順 | アプリ | 自分の番号の欄 | 役割 |
|---|---|---|---|
| 1 | 購買依頼 | 依頼番号 | 現場の担当者が、何を何のために欲しいかを申請します。明細を入れると概算合計が計算されます |
| 2 | 購買稟議 | 稟議番号 | 起案者が、見積の比較と選定の理由を示して決裁を求めます |
| 3 | 購買契約 | 契約番号 | 稟議どおりの相手・金額・期間・条件を契約として残します。契約書の原本を添付します |
| 4 | 発注書 | 発注番号 | 契約に基づく注文を作り、取引先に出します。納期は必須です |
| 5 | 納品書 | 納品書番号 | 取引先から届いた納品書を原本として添付し、発注と照らして検収します |
| 6 | 請求書 | 請求書番号 | 取引先から届いた請求書を原本として添付し、納品と照らして支払に回します |
| 7 | 債務管理 | 管理番号 | 請求ごとに、支払う日・支払った日・金額・支払方法・状況を管理します |
| 8 | 購買管理 | 案件番号 | 案件ごとの書類の一覧と、請求・支払の合計をまとめます (案件まとめアプリ。作成画面では「繋がり管理」と表示されます) |
- 購買依頼と発注書は、明細の数量と単価から金額が計算されます。発注書では、小計・消費税・合計も計算されます (税率の初期値は 10%、消費税の端数は切り捨て)。納品書と請求書は、取引先の書類の数字を入力します。
- 各書類の番号 (依頼番号・稟議番号など) は、人が入力します。必須で、同じ番号は使えません。番号の自動採番はありません。付け方 (例: PR-2026-0001) は会社で決めてください。
誰が何をするか
依頼者・起案者・担当者・発注担当の欄には、新しいレコードを作った人が最初から入ります。承認がある3つのアプリ (購買依頼・購買稟議・購買契約) では、申請する人が承認者と決裁者を選びます。
| 役割 | すること | 主なアプリ |
|---|---|---|
| 申請者 (依頼者・起案者・担当者) | 内容を入力し、承認者と決裁者を選んで「申請」を押します。承認が済んだら「次の書類を作る」で次へ進めます | 購買依頼・購買稟議・購買契約 |
| 承認者 | 内容を確かめて「承認」を押します。直す点があれば「差し戻し」を押します | 購買依頼・購買稟議・購買契約 |
| 決裁者 | 最後の判断として「決裁」を押します。「差し戻し」もできます | 購買依頼・購買稟議・購買契約 |
| 発注担当 | 契約に基づく発注書を作り、注文書を出力して取引先に出します | 発注書 |
| 検収担当 | 納品書の原本を添付し、発注と照らして「検収の状況」「検収者」「検収日」「差異の内容」を入れます | 納品書 |
| 経理 | 請求書の原本を添付して発注・納品と突き合わせ (三点照合)、債務管理で支払を管理します | 請求書・債務管理・購買管理 |
初期の権限は、アプリを作った人がアプリの管理とレコードの削除まで、そのほかの全員がレコードの閲覧・追加・編集・書き出しです。役割や部署で絞るときは、kintone のアプリの権限で設定します。
次の書類へ進める
- 上流のレコードの詳細画面を開きます。画面の上に「書類の流れ」が出て、前の書類・この書類・これからの書類が並びます。
- 「次の書類を作る: ○○」を押します。
- 次のアプリの作成画面が開き、上流の番号が LOOKUP の欄に入って取得されます。件名と取引先 (契約相手・発注先など、取引先にあたる欄) が引き継がれ、「上流の書類 ○○ から引き継ぎました」と表示されます。
- その書類自身の番号 (発注番号など) と、残りの必須の項目を入力します。画面の上に「次に入力: ○○」と次の必須項目が出て、すべて入れると「必須の項目は入力済みです。保存してください」に変わります。
- 保存します。次の書類がすでにあるときは、ボタンが「○○を開く」に変わります。


下流のアプリが上流の番号を入れる LOOKUP の欄は、次のとおりです。
| 下流のアプリ | 上流の番号を入れる欄 (LOOKUP) | 引き継がれる欄 |
|---|---|---|
| 購買稟議 | 購買依頼番号 | 件名 |
| 購買契約 | 稟議番号 | 件名 |
| 発注書 | 契約番号 | 件名・取引先 |
| 納品書 | 発注番号 | 件名・取引先 |
| 請求書 | 納品書番号 | 件名・取引先 |
| 債務管理 | 請求書番号 | 件名・取引先 |
- 「次の書類を作る」は、承認の状況にかかわらず出ます。承認が済んでから進める運用にしてください。ステータスが「承認済」になると、画面の一言が「承認が済みました。次の書類に進めます」に変わります。
- ボタンを使わずに、次のアプリを直接開いて LOOKUP の欄に上流の番号を入れ、「取得」を押しても同じようにつながります。
- 明細の合計と合計の欄が違うときは、作成・編集画面に「明細の合計 ○○ と 合計欄 ○○ が違います」と注意が出ます。保存は止まりません。
承認とステータス
承認の流れがあるのは、購買依頼・購買稟議・購買契約の3つです。発注書・納品書・請求書・債務管理に承認の流れはなく、状況は各アプリの欄で管理します。
PRING 標準の流れ
管理者がセットを作るときに「PRING 標準 (申請者 → 承認者 → 決裁者)」を選んだ場合の、ステータスと操作です。承認者と決裁者は、レコードの「承認の依頼先」にある「承認者」「決裁者」の欄で選びます (どちらも必須)。
| ステータス | 意味 | 次に進める人と操作 |
|---|---|---|
| 未申請 | 入力中です。まだ承認に回っていません | 申請者が「申請」を押すと「承認待ち」になります |
| 承認待ち | 承認者の確認を待っています | 承認者が「承認」を押すと「決裁待ち」、「差し戻し」を押すと「未申請」になります |
| 決裁待ち | 決裁者の判断を待っています | 決裁者が「決裁」を押すと「承認済」、「差し戻し」を押すと「承認待ち」になります |
| 承認済 | 承認が済みました。次の書類に進めます | — |
最初のステータスの名前を kintone が変えられなかったときは、「未申請」の代わりに kintone 既定の「未処理」になっています。意味は同じです。
承認の流れの作り方
セットを作るときに、承認があるアプリごとに、管理者が次の4つから選びます。
- 承認を使わない: ステータスのないアプリになります。
- PRING 標準 (申請者 → 承認者 → 決裁者): 上の表のとおりです。組織の設定は要りません。
- 組織から組み立てる: 承認ステップを1から5まで作ります。ステップごとに、「組織で決める」(組織・役職・承認の人数。誰か1人が承認するか、全員が承認するかを選びます) か「レコードの欄で選ぶ」を選びます。ステータスは「未申請 → 承認待ち 1 → 承認待ち 2 → … → 承認済」になります (ステップが1つのときは「承認待ち」)。アクションは「申請」「承認 1」「承認 2」…と「差し戻し」で、差し戻しは1つ前に戻ります。役職を選んだステップは、作成した時点でその役職の人が担当者になります。
- 既存アプリの承認の流れを取り込む: この kintone にある別のアプリの、ステータスとアクションをそのまま使います。
承認の記録と印影
承認のアクションを押すと、承認者と承認日時がレコードの「承認の記録」(閉じたグループ。記録があると詳細画面で開きます) に書かれます。PRING 標準では、1つめが承認者、2つめが決裁者です。帳票 (購買依頼書・稟議書・契約書控え) を出力すると、右上の承認欄に、承認した人の印影 (登録がなければ日付印) が入ります。差し戻すと、もう一度承認を通るステップの記録は消えます。
承認の記録が書かれるのは、レコードの詳細画面でアクションのボタンを押したときだけです。一覧の「ステータスの一括更新」やモバイル画面での承認は記録されません。
承認のないアプリの状況の欄
| アプリ | 欄 | 選択肢 |
|---|---|---|
| 購買稟議 | 見積の比較の「採否」 | 採用 / 不採用 / 保留 |
| 購買契約 | 自動更新 | あり / なし (初期値はなし) |
| 納品書 | 検収の状況 | 未検収 (初期値) / 検収済 / 一部検収 / 差異あり |
| 請求書 | 支払の状況 | 未払 (初期値) / 一部支払 / 支払済 |
| 債務管理 | 支払の状況 | 未払 (初期値) / 支払済 |
納品書の「未検収」と、請求書・債務管理の「未払」は、一覧の切り替えで絞り込めます。請求書の「支払の状況」と債務管理の「支払の状況」は別々の欄なので、支払ったあとは両方を更新してください。
出力される帳票と保存先
帳票は、レコードの詳細画面の帳票名のボタンを押して出力します。PDF はプレビューで確かめてから、「ダウンロード」か「添付ファイル欄に保存」を選びます (レコードから PDF / Excel を出力する、PDF をプレビューして、ダウンロードか添付ファイル欄に保存する)。ファイル名は「帳票名_番号」(例: 注文書_PO-2026-0001.pdf) です。
| アプリ | 帳票 | PDF の保存先 |
|---|---|---|
| 購買依頼 | 購買依頼書 (承認の印影欄あり) | 「出力した書類」の欄 |
| 購買稟議 | 稟議書 (承認の印影欄あり) | 「出力した書類」の欄 |
| 購買契約 | 契約書控え (承認の印影欄あり) | ダウンロード。「契約書の原本」の欄は締結した書類を入れる欄です |
| 発注書 | 注文書 | 「出力した書類」の欄 |
| 納品書 | 検収書 | ダウンロード。「納品書の原本」の欄は取引先の書類を入れる欄です |
| 請求書 | 請求確認票 | ダウンロード。「請求書の原本」の欄は取引先の書類を入れる欄です |
| 債務管理 | 支払通知書 | 「出力した書類」の欄 |
| 購買管理 | 買掛金残高表 (取引先別) | ダウンロード。一覧画面で絞り込んで出力します |
- 「出力した書類」の欄は、レコードの最後にある閉じたグループ「PRING の設定」の中にあります。PDF を出し直すと、前のファイルは消えて新しい PDF だけが残ります。
- 契約書控え・検収書・請求確認票には、初期状態では保存先が設定されていません。ダウンロードして使います。保存したいときは、管理者がテンプレートの「添付保存先」を設定します。
- セットの帳票の PDF には、文書 ID と埋め込む前の SHA-256 がメタデータとして入ります。
- 管理者がファイルログアプリを作っていると、出力・添付・ダウンロードのたびに、日時・版・ファイル名・SHA-256 が記録されます。買掛金残高表を除く帳票では、取引年月日・取引金額・取引先もあわせて記録されるので、ファイルログアプリの一覧から日付・金額・取引先で探せます (出力ファイルの監査ログ)。
三点照合
請求書アプリには、発注・納品・請求の突き合わせの結果を書き残す欄「三点照合の結果」(複数行の文字列) があります。「支払の状況」の下にあり、請求確認票にも載ります。
- 発注書の明細 (数量・単価・合計) を確かめます。
- 納品書の数量と、検収の状況・差異の内容を確かめます。
- 請求書の数量・単価・請求金額が、発注・納品と合っているかを見て、結果と差異の理由を「三点照合の結果」に書きます。
この欄に PRING が書き込むことはありません。突き合わせた人が入力する欄です。納品書と請求書の AI 読み取りには、発注との数量・単価・金額の食い違いを確認画面で知らせる三点照合がありますが、初期状態ではオフです。使うときは、管理者が「書類の読み取り」タブで設定します (取引先書類の AI 読み取り)。請求書で使うには、発注番号を割り当てる LOOKUP の欄が要ります。
案件を通して見る
管理者が「書類のつながり」を設定したアプリでは、レコードの詳細画面に「書類のつながり」のボタンが出ます。押すと、購買依頼から債務管理までの書類が段ごとに並び、書類の番号・ファイル・版・承認者・日付・金額・照合の結果、欠けている書類が1画面でわかります。上には案件番号 (購買依頼の依頼番号)・件名・請求の合計・支払済の合計・未払いの合計が出ます。
- 「証憑一式 PDF」: 表紙のあとに各書類の PDF を結合した、1つの PDF をダウンロードします。
- 「案件まとめに保存」: 案件の合計を購買管理アプリ (案件まとめ) に書きます。購買管理の一覧で、案件ごとの支払済と未払いの合計を見られます。
くわしくは 案件のつながりと証憑一式 と 承認の印影・書類のつながり・書類の読み取り・監査ログの見え方 を参照してください。
関連ページ
- 販売アプリセットの使い方
- 経費アプリセットの使い方
- 業務アプリセットを作る (購買・経費・販売): セットの作成 (管理者向け)
- 業務アプリセット作成後の1週間: 作成後の設定と購買1件の例 (管理者向け)
- 案件のつながりと証憑一式
- 購買業務での使い方 (企画から支払まで)
- 承認の記録と承認ステップごとの印影
- 出力ファイルの監査ログ (ファイルログアプリ)
よくある質問
「次の書類を作る」のボタンが出ません
ボタンは、アプリごとに PRING の設定 (接続トークン) が保存され、アプリが更新されたあとに、レコードの詳細画面に出ます。作成画面と編集画面には出ず、「保存すると、次の書類を作れます」と表示されます。それでも出ないときは、最後のアプリ「購買管理」の名前を変えていないか確かめてください。ボタンはこの名前でアプリを探します。管理者向けの手順は [業務アプリセット作成後の1週間](/ja/help/admin/app-sets-first-week) にあります。
書類の番号は自動で付きますか?
付きません。依頼番号・稟議番号・契約番号・発注番号などは、人が入力します。必須で、同じ番号は使えません。付け方 (例: PR-2026-0001) は会社で決めてください。上流の番号は、「次の書類を作る」から開くと LOOKUP の欄に入ります。
承認したのに、承認者の欄や印影が入りません
承認者と承認日時が書かれるのは、レコードの詳細画面でアクションのボタン (承認・決裁) を押したときだけです。一覧の「ステータスの一括更新」やモバイル画面での承認は記録されません。また、管理者が「印影」タブの承認の記録を一度保存していないと記録されません。
発注書の PDF を出し直すと、前の PDF はどうなりますか?
「出力した書類」の欄では、前のファイルが消えて新しい PDF だけになります (置き換え)。管理者がファイルログアプリを作っている場合は、出力のたびに日時・版・ファイル名・SHA-256 が記録されるので、いつ何を出したかは記録に残ります。
1つの発注に納品書が2回以上届きました
納品書がすでにある発注では、「次の書類を作る」の代わりに「納品書を開く」が出て、すでにある納品書が開きます。2件目は、納品書のアプリを直接開いて新しいレコードを作り、「発注番号」の欄に発注の番号を入れて「取得」を押してください。書類のつながりでは、同じ発注につく納品書がすべて並びます。